株式会社シリコンバレーベンチャーズ代表の森若幸次郎は、りそな銀行の情報メディア りそなCollaborare内の自身の対談コーナー「イノベーションフィロソフィー」にて、日本ベンチャーキャピタル株式会社 藤本 良一氏と対談を行いました。
イノベーションフィロソフィーとは、経営者やイノベーター支援者などとの対談を通して、ビジョンや戦略、成功だけでなく失敗から再チャレンジに挑んだマインドを聞き出し「イノベーションの哲学」を体系化することを目的としたコラムです。
藤本 良一 氏 プロフィール
・S62年 神戸大学文学部英米文学科卒業
・S62年 野村證券(株)
約8年間、公開業務に従事し、カワタ(店頭)、市進(店頭)の株式公開を担当
・H10年 日本ベンチャーキャピタル(株)入社
・H11年 ベンチャーキャピタリスト
・H25年 西日本支社長
・H26年 執行役員 西日本支社長
・H29年 執行役員 けいはんな地区マネージャー
IPO実績 6社
ネクストウェア、夢の街創造委員会(現 出前館 時価総額2000億円)、リネットジャパングループなど
クロスボーダーM&A 実績 1社
GLM (香港上場会社による買収)
その他
日本証券アナリスト協会検定会員
大阪産業創造館 創業支援センター「あきない・えーど」サポーティングメンバー(2001~2003)
三重県大阪事務所 大阪ベンチャーサロン コーディネーター(2003~2011)
大阪大学先端科学イノベーションセンター VBL部門 客員研究員(2005~2008)
けいはんなリサーチコンプレックス事業化支援リーダ(2016~2020)
藤本氏のお話から一部抜粋して、ご紹介いたします。
投資対象の分野について
ベンチャーキャピタルに入った当時は、ちょうどインターネットビジネスの黎明期。私はEコマースの領域に特に注力していました。
Amazonがまだ利益を出す前、楽天は上場前、インターネットが本当にビジネスになるのかまだ分からないような時代でしたね。
次第に「上場した後も、世界に出て活躍できるような会社へ投資をしたい」という気持ちが芽生えはじめ、世界と闘えるサービス・技術として産学連携で強い知財をもつスタートアップなどへ投資対象分野がシフトするようになっていきました。
それで、ナノテクノロジー、電気自動車、エネルギー系の企業などに投資をするようになったのです。
けいはんなリサーチコンプレックスが海外との繋がりを深められた理由
1つ目は世界に通用する技術力があること。
2つ目は日本の大企業との橋渡しができること。けいはんなには大企業も集まっていますので、あらかじめどのような技術を探しているかをヒアリングし、マッチする技術を持つベンチャーがいれば紹介するという仕組みができています。
3つ目は共にPoC(Proof of Concept・概念実証)に取り組む環境ができていること。
紙だけの提携ではなく、具体的なプロジェクトにし、ビジネスにしていくことにこだわっているのです。
世界の投資家たちの目が米国・中国、インド・アフリカといった新興国に向けられていると考える理由
様々な見方がありますが、1番はリターンへの期待の高さですね。
イノベーションには、情報・人口・お金という3つの要素が大きく関わります。
インターネットの普及により、情報の格差はなくなったと言えます。
情報格差がなくなると、世界各国で同じアイディア・同じ技術を使った新たな商品やサービスがほぼ同時に立ち上がるようになります。
では、次に重要な比較要素は何かと考えると、人口とお金なのです。
いかに早く立ち上げ、どれだけの人々へ拡大させるか。投資家たちはそれを見ています。
日本企業が変わる最後のチャンスを掴むには
今ならまだ、かろうじて闘える技術分野があります。そして、食文化やサービス、ホスピタリティといった分野も世界に通じると思います。
日本企業にこれまで足りなかったのは、戦略です。
単純に日本のビジネスを続けた延長線上に、グローバルの展開や成功はない。
ビジネスプラン、ファイナンスプラン、全てを変えなくてはいけません。
支援をするかどうかの判断基準について
究極的に言えば「人」しか見ていないのです。
キャピタリストとして、技術やマーケットなどチェックすべき点はいろいろあるのですが、人としてビジョンに共感するかどうかを大切にしています。
もっとも大切にしている判断軸は、「世の中を変えたい」という気持ちが強く、嘘がないピュアな人かどうか。
最後に、藤本氏の「イノベーションの哲学」も掲載されています。
イノベーションフィロソフィー 第15回 けいはんなリサーチコンプレックス事業化支援リーダを務めた 日本ベンチャーキャピタル株式会社 藤本 良一氏× 森若 幸次郎
ぜひ、ご覧ください。
藤本良一氏、愛りがとうございました。
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1月19日 15:00(GMT+6)オンライン
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1月24日(日)13:00-14:30 オンライン
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