株式会社シリコンバレーベンチャーズ代表の森若幸次郎は、りそな銀行の情報メディア りそなCollaborare内の自身の対談コーナー「イノベーションフィロソフィー」にて、A.T.カーニー日本法人会長 梅澤 高明氏と対談を行いました。
イノベーションフィロソフィーとは、経営者やイノベーター支援者などとの対談を通して、ビジョンや戦略、成功だけでなく失敗から再チャレンジに挑んだマインドを聞き出し「イノベーションの哲学」を体系化することを目的としたコラムです。
梅澤 高明 氏 プロフィール
東京大学法学部卒、MIT経営学修士。
A.T.カーニーのコンサルタントとして、日米で20年以上にわたり、戦略・イノベーション・マーケティング・組織関連のテーマで企業を支援。日本代表、本社取締役、消費財・小売プラクティスのグローバルリーダーを歴任。現在は日本法人会長。
CIC Japanの会長として、国内最大の都心型スタートアップ拠点“CIC Tokyo”の設立準備中。CIC (Cambridge Innovation Center)は米ケンブリッジ(マサチューセッツ州)に本社を持つ世界最大級のイノベーションキャンパス運営企業。
インバウンド観光、クールジャパン、知財、デザイン、イノベーションなどのテーマで政府委員会の委員を務める。クールジャパン機構社外取締役。『NEXTOKYO Project』を主宰し、東京の将来ビジョン・特区構想を産業界・政府に提言し、都内の複数の再開発プロジェクトを支援。
著書に『NEXTOKYO』(共著、日経BP社)、『最強のシナリオプランニング』(東洋経済新報社)など。
テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」コメンテーター。
梅澤氏のお話から一部抜粋して、ご紹介いたします。
風営法改正運動に参加し、ナイトタイムエコノミー推進協議会を設立した経緯について
風営法の改正に向けた署名活動と政治への働きかけをリードしていた弁護士・齋藤貴弘さんとの出会いがきっかけでした。僕が手伝ったのは主にロビイング。
インバウンド需要の高まりも踏まえて、「日本は24時間、観光客をおもてなしできる国になるべきだ」というコンセプトを打ち出しました。風営法改正は経済政策の1つなのだ、という考え方です。結果的に、2015年に法改正が実現し、2016年に施行されました。
しかし、法改正はあくまで第一段階。次に「法改正により経済が動いている」という実態をつくる動きをはじめたのです。そのために先ほど触れた団体・JNEAを設立し、東京ガールズコレクションの立ち上げを行った永谷亜矢子さんという凄腕のイベントプロデューサーにも加わってもらって、ナイトタイムエコノミーの振興に注力しました。
コンサルティングについて
全体を見て重要なポイントを見つけ出し、大きく物事を動かす力と、要素分解して個別の問題を一つ一つ解決する力。会社や社会の進化には、その両方が必要です。MBA的なトレーニングを受け、個別の問題解決の手法を扱える人材は、産業界でもかなり増えました。だから、僕は多くの会社が苦手としている、全体を俯瞰してクリエイティブな発想を生むアプローチをより重視してコンサルティングを行っています。
今の日本に足りないものは何だと思われるか?
日本に足りないと感じるのは、オプティミズム(楽天主義)でしょうか。
悲観から入りがちで、なかなか行動を起こせない国民性があると思います。
「GDP成長率が低い」「幸福度ランキングが低い」などと問題視する声もよく聞かれますが、GDP成長ありきの発想はもう捨てていいのではないかなと国の委員会などでも問題提起しています。幸福度ランキングに関しても、口で言うほど幸福度が低い訳ではないのでは?と思います。そうでなければ、日本を捨てる人が続出するはずですが、そうはなっていませんよね。実は日本のことが好きな人は多いはずですし、「現状に文句を言うだけでなく、もっと行動を起こしてみては」と思います。
2020年10月1日オープンのCIC(ケンブリッジ・イノベーション・センター)について
CIC Tokyoは国内最大規模の都心型イノベーションキャンパス。「日本の起業環境を劇的に改善すること」をミッションにしています。まずはスタートアップの数を増やす、続いてGO GROBALのスタートアップを増やしたいと考えています。また、僕たちは「スタートアップエコシステムのダイバーシティを高めたい」という想いもあるので、女性起業家・外国人起業家・外国発スタートアップのサポートをしていくというのも目指していきます。
場所は虎ノ門ヒルズの隣にできた新築ビル、虎ノ門ヒルズビジネスタワー。15・16階を使い、占有面積は6000平米以上、最大250社までの企業が入れる広さです。2人用の部屋から50名規模の部屋まで用意していますので、スタートアップ企業の成長に合わせて、CIC内でオフィスを拡張していただけます。CICは世界9都市に展開しており、スタート時から世界につながる場として活用いただけます。
自分たちの魅力について、徹底的に考え抜く重要性について
CICも今、多くの国からラブコールをいただいていますが、それはCICがボストンモデルと言われており、シリコンバレーではない”第2のベンチマーク“となっているからだと思います。
しかし、そんなCICも日本とボストンでは大きく違います。東京でボストンの真似はできないし、それが最適解でもありません。これは企業にも同じことが言えると思います。大企業のマネではなく、ユニークな強みで魅力的な中小企業には、お客様も未来の従業員も集まってくるものです。大手企業に目を向けるのではなく、自分たちは何を目指しているのだろう?何をやりたくて事業をやっているのだろう? ということを常に考えた方が良いと思います。
やりたくないことは、やめてしまってもいい。僕はそう考えています。
最後に、梅澤氏の「イノベーションの哲学」も掲載されています。
イノベーションフィロソフィー 第14回 A.T.カーニー日本法人会長 梅澤 高明氏× 森若 幸次郎
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11月28日(土)16時〜17時
11月29日(日)20:00~21:00 オンライン
シリコンバレー発!全世界600都市、125カ国で開催し、350万人の起業家を教育・インスパイア・コネクトする世界最大の起業家コミュニティ&イベントStartup Grindの福岡チャプター“Startup Grind Fukuoka”のオープンニングイベント。
記念すべき第1回目のスペシャルゲストスピーカーは、世界を舞台に大活躍されている 徳重徹氏(テラドローン株式会社 代表取締役社長、テラモーターズ株式会社代表取締役会長)です。
イベント詳細・お申し込みはこちら
メンバー登録もよろしくお願い致します。
12月13日(日)13:00-14:30 オンライン
Startup Grind Fukuoka 第2回目のスペシャルゲストスピーカーは、シリコンバレー在住の著名アクセラレーターで「世界を変えている20人の女性」にも選出されたAri Horie氏(Women’s Startup Lab Founder 兼 CEO)です。
イベント詳細・お申し込みはこちら
メンバー登録もよろしくお願い致します。
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シリコンバレーベンチャーズ代表の森若幸次郎のHarvard Business School PLD(リーダーシップ開発プラグラム)での経験をもとに、「超一流の行動原理」61の指針をまとめています。
著者:森若幸次郎 出版社:学研プラス
Forbes JAPAN :「イノベーション・エコシステムの内側」
りそな銀行 :「イノベーションの森」
りそな銀行 :「イノベーションの哲学」
日刊工業新聞 :「グローバルの眼」 (Webでも紙面でも両方お読み頂けます)
山口新聞 :「東流西流」10月20日号(Webでも紙面でも両方お読み頂けます)
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